太陽会について 理事長挨拶(2023)

2023年 理事長挨拶

 新型コロナウイルス感染症が出現してから、すでに3年が経過しましたが、いつ収束するのかは、いまだに見えません。一方、ワクチン接種や治療薬の開発が進み、ウイルスの毒性も弱くなってきた事などから、さまざまな規制緩和や景気刺激策が始まり、社会は明らかにwithコロナの時代に変わりました。しかし、医療・介護分野のご利用者は、ハイリスクの方が多いため、世間より厳しい感染対策が必要です。ぜひ、もう少しの辛抱をお願い申し上げます。

 3年間にわたるコロナ禍により、社会のシステムや常識が大きく変わったことも事実です。DX時代と言われ始めたタイミングで、必要に迫られリモートワークやオンライン会議、オンライン授業、オンライン診療なども急速に広がり、現在では当たり前になりました。ある意味、今回のパンデミックにより、時代が早く進んだとも言えます。一方、高齢化や人口減少の進む日本を、持続可能で豊かな社会にするためには、固定概念を捨て、価値観や社会システムの抜本的見直しが不可欠です。太陽会は、医療、介護、福祉、子育て支援、教育といった、公的なサービス事業を行っていますが、今後の社会に求められる、新たなサービスモデルの構築を目指して、さまざまなプロジェクトをスタート致します。

 従って、2023年は、これから進めるさまざまなプロジェクトの準備の年になると思います。医療分野においては安房地域医療センターの増改築プロジェクトが本格的にスタートします。このプロジェクトは、地域のニーズに今まで以上に応えられるよう、診療科の増設や診療内容の拡大を図る予定です。また、安房地域医療センターが長年積み上げてきた住民検診や企業検診、人間ドックなど、予防医療の質の向上も図り、健康寿命の向上に取り組んで参ります。更に、地域医療連携推進法人房総メディカルアライアンスを活用し、当初は地域の自治体病院と連携し、人材、診断機器、医療情報、患者さまIDなどを共有化することにより、過疎地においても質の高い医療を効率的に提供できるシステムの構築を目指します。

 介護福祉分野においては、外国人を含めた介護福祉士養成を目的に、旧嶺南中学校跡地に、仮称 安房医療福祉専門学校 南房総校(日本語学科・介護福祉学科)の2024年の開設に向けた準備が始まります。隣地にある千葉県立安房拓心高等学校との連携など、地域に密着した学校作りを行って参ります。また、三井不動産との連携により進められているCCRCプロジェクトの第2弾として、パークウェルステイト幕張が2024年9月に開設されます。太陽会では診療所、訪問看護ステーション、訪問介護ステーションの運営を行うことになっており、準備を進めています。

 そして、地域にとって最も深刻な課題である人口減少、特に若年人口の減少に対し、太陽会では子育て支援を通し、貢献したいと考えています。具体的には、現在認定こども園「OURS」で行っているサービスを更に進化させ、子育てしながら働きやすい環境づくりはもちろん、都会の人々にとって魅力的な子育て環境を実現し、都会からの移住者を増やしたいと考えています。

 長寿、人口減少社会を乗り切り、持続可能な平和社会を作るためには、お互いを認め合い、協力し合えるイコールパートナーシップに基づいた「競争から協調へ」・「所有から共有へ」といった価値観のパラダイムシフトが必要ではないでしょうか。

2023年 元旦

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