太陽会について 理事長挨拶

2026年 理事長挨拶

新年あけましておめでとうございます。

 日本は、バブル経済崩壊後の30年以上にわたるデフレから脱却し、ようやくインフレ経済へと移行しつつあります。しかし、物価上昇に所得が追いつかず、実質賃金はむしろ低下しています。
 一方、太陽会が行っている医療・介護・福祉・教育・子育て支援といった事業は、社会保障という国家の基本を担うサービスであり、その経営状況は国家政策に大きく左右されます。近年の診療報酬や介護報酬改定では、物価や賃金の上昇を十分に反映せず、実質的なマイナス改定が続いてきました。その結果、多くの医療機関や介護施設の経営は悪化し、地域に不可欠な施設でさえ存続が困難となるケースが頻発しています。

 こうした状況を受け、2025年3月には政府系金融機関である福祉医療機構が、無利子・無担保の貸付を実施しました。しかし、物価や人件費の高騰が続く中、経営状況はさらに悪化し、特に救急医療や高度急性期医療を担う地域の基幹病院は、ほぼ100%が赤字経営に陥っています。政府は2025年11月28日、2025年度補正予算案の閣議決定において、医療・介護等支援パッケージとして、補助金や加算、優遇融資などの施策を決定・実施しました。しかし、これらは一時的な対症療法に過ぎず、抜本的な解決には至っていません。
そこで、今年の診療報酬改定では本体部分を3.09%、介護報酬を2.03%引き上げることとなりました。十分とは言えませんが、大きな政策転換であることは確かです。

今後の日本経済はどうなるのでしょうか。
 現在のインフレは、円安による輸入品の高騰など、コスト増の影響が大きく、実質賃金は依然として上がっていません。今後は、労働人口の減少による供給不足が物価を押し上げると考えられます。当然、人材獲得競争は激化するでしょう。医療や介護分野では、人材不足が深刻化すれば、経済的に破綻しなくともサービス提供が困難になります。しかも、看護師をはじめ、コメディカルや介護福祉士などの有資格者が不可欠です。
 つまり、高校生などの若者にとって魅力ある仕事でなければ、少子化が進む時代に必要な人材を確保することは不可能です。処遇改善を急いでも、養成には時間がかかります。太陽会では、厳しい経営状況の中でも看護師や介護福祉士の養成に力を注いできました。介護福祉士については、日本人希望者が激減しているため、外国人の若者を中心に養成しています。これらの努力は、近い将来、太陽会にとって大きな力となり、地域にとっても貴重な財産になると確信しています。

少子高齢化、人口減少社会において、持続可能な社会保障制度を構築することは非常に困難です。
 太陽会は高い志を持ち、職員一丸となってこの難題に挑戦し続けてまいります。

2026年 元旦

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